1・2・3と4・5・ロク

ちばてつや 作画
TBSテレビ 制作



前列左から、一枝、いつ子、月江、二郎、後列左からロク、四郎、三枝 昭和47年

日本コロムビア株式会社

A面:1・2・3と4・5・ロク
B面:人間は神様じゃない

 作詞 丘 灯至夫
 作曲 広瀬健次郎
  うた 小野木久美子
     コロムビアゆりかご会


定価 400円





左からロク、いつ子、四郎、三枝、二郎、一枝、父
 


ロクを抱いているのがお母さん役の草笛光子ちばてつやの「1・2・3と4・5・ロク」(いち、に、さんと、し、ご、ろくと読みます。)です。漫画は北白川一家がトラックに乗って、田舎から東京のアパートに引っ越すシーンから始まります。テレビよりも10年も前、昭和37年に「少女クラブ」に連載されていました。少年漫画では少年マガジンの「ちかいの魔球」の頃、少女漫画では、「リナ」(少女クラブ)の後、「ユキの太陽」(少女フレンド)の前の作品です。トラックでの引っ越しのシーンは、空から地上をながめている感じで描かれており、ちばてつやの作品の中でも、特に好きな物語のプロローグです。

「1・2・3と4・5・ロク」というタイトルの由来は、北白川一家の兄弟姉妹と飼い犬の名まえです。長女の北白川一枝が高校三年生、長男の二郎が中学三年生、次女の三枝(みえ)が小学四年生、次男の四郎が小学一年生(テレビでは二年生)、三女のいつ子が赤ちゃん(テレビでは幼稚園くらい)、それと飼い犬のロクです。5人と1匹を並べると、「一枝、二郎、三枝、四郎、いつ子、ロク」→「1・2・3と4・5・ロク」です。ロクはアパートでは飼えないので、三枝の担任の先生の実家(お寺)にあずけてあります。

テレビドラマは昭和47年の4月から半年間放送されました。一枝役の梅田智子は「金メダルへのターン」に続いての主役です。(漫画では、次女の三枝が主人公です。) 左上のジャングルジムで北白川一家が写っている写真で、ロクを抱いているのがお母さん(月江:草笛光子)ですが、急死します。そのあと、一家をきりもみするのが一枝です。三枝も四年生ですが一生懸命お手伝いをします。

上の画像には写っていませんが、沖雅也が三枝の担任の長島先生役で出演しています。漫画では、長島先生は三枝を通じて一枝と知り合い、一枝が高校を卒業してデパートに就職後、いよいよ結婚か、という感じになりますが、テレビではどうなるのか見ていないので不明です。沖雅也は吉沢京子との共演「さぼてんとマシュマロ」に引き続いての出演で、「1・2・3と4・5・ロク」とまったく同じ時期に、岡崎友紀の「だから大好き!→小さな恋の物語」にも出演しています。うらやましいことです。梅田智子の方は、「1・2・3と4・5・ロク」のあとにバレエ(バレーボールではない。)の「赤い靴」に出演していました。

主題歌「1・2・3と4・5・ロク」と「人間は神様じゃない」を歌っているのは小野木久美子で、のちに「かおりくみこ」名で活躍します。2曲とも明るい人間賛歌ですが、最近、この手の曲がまったく聴かれなくなったのは寂しいことです。ちばてつやの漫画は基本的にヒューマニズムや相手に対する思いやり、心のあたたかさがテーマとなっていることが多いので、こういう主題歌はピッタリです。(2005.7.17記)



童謡の「赤い靴」とは基本的に関係ありません。
A 赤い靴
  作詞 岩谷時子 作曲 三沢 郷
B 待つのはつらい
  作詞 岩谷時子 作曲 三沢 郷
  72年 東京レコード、ビクター音楽産業
  (唄)中村洋子
ジャケット右が主人公の小田切美保役のゆうきみほ、左がライバル甲斐鏡子役の梅田智子。サインはV、アテンションプリーズに引き続いて、作詞:岩谷時子、作曲:三沢郷のコンビによる主題歌。梅田智子は「1・2・3と4・5・ロク」終了後、主役ではないが「赤い靴」に出演。昭和47年〜48年放送これはバレエの話であるが、志麻みずえの「決めろ!フィニッシュ」という体操のドラマもあった。すでに高校生になっていた私には「赤い靴」と同様に見るのが憚られた。

−古い漫画のレコードなど−





                     

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