GIGLIOLA CINQETTI
(ジリオラ・チンクェッティ)
その1

古い漫画のレコードなど


中学生になって、ラジオの音楽番組で洋楽を聴き始め、最初に好きになったのが、ジリオラ・チンクェッティである。こづかいで買った最初の洋楽レコードが、ジリオラ・チンクェッティの「コンドルは飛んで行く」だった。(ちなみに、こづかいで買った最初の歌謡曲は由紀さおりの「生きがい」である。) 私がジリオラ・チンクェッティと小柳ルミ子のファンで、従兄弟がシルヴィ・バルタンと天地真理のファンであった。(シルヴィ・バルタンは私もファンであったが・・。) ジリオラ・チンクェッティと小柳ルミ子が澄んだ歌声で、シルヴィ・バルタンと天地真理は、ハスキー・ボイスだった。

最近、ジリオラ・チンクェッティの最新CDを買ったが、その澄んだ歌声は衰えていない。むしろ、まろやかに円熟している。(2002.10.13)



EP編


夢見る想い 64年
すてきなボーイ
第14回(64年度)サン・レモ音楽祭優勝曲。この年、オーラ(ジリオラ・チンクェッティのこと)16才。オーラ2枚目のシングル・レコード。




イタリーでこんにちは 64年
やさしい恋人
フランスのモーリス・シュヴァリエとのデュエット曲。フランス人のモーリス・シュヴァリエにオーラがイタリア語を教えるという可愛らしい歌。B面は、シュヴァリエのソロ。このレコードの前に「はじめてのキッス」が出ているようである。




愛はすぐそこに 64年
しあわせは橋の上
これは、ジャケットが素晴らしい。「愛はすぐそこに」の歌声は、ちょっと鼻声に聞こえる。歌唱テクニックは、まだまだと言うところか。解説に、「愛はすぐそこに」と「しあわせは橋の上」のどちらがお気に召しましたか?と書いてあるが、両A面でいけそう。




ナポリは恋人 65年
ひとりぼっちの夜
ピアノの上に横たわっているオーラ。この曲は、オーラを知らない人でもメロディは聴いたことがあるに違いない。B面は、ちょっぴり甘えた感じの曲。




あこがれはいつも心に 65年
淋しいめざめ
第15回サン・レモ音楽祭入賞曲。この回には日本から伊東ゆかりも参加したとのこと。この曲あたりから本来のジリオラの歌い方になってきている。ジャケットは、外側の黒い枠からオーラの横顔が見えるようになっているが、この中に本来のジャケットがあり、顔全体が映っている。オーラは頬杖をついている。
B面の「淋しいめざめ」は、オーラのデビュー曲。




愛は限りなく 66年
青春に生きる
第16回サン・レモ音楽祭優勝曲。しっとりとした名曲。B面はカテリーナ・カセルリという人の歌で同年のサン・レモ音楽祭入賞曲である。




雨 69年
愛の詩(うた)
第19回サン・レモ音楽祭入賞曲。オーラで一番有名な曲。最近、コマーシャルで使われたため、うちの子も知っている。しかし、これは、ジャケットがいただけない。左のマーシーモ・ラニエリの写真にオーラの写真を切り貼りしたもの。キング・レコードは、曲の解説なども丁寧で親切なレコード会社であったが、これはひどい! 素人が作ったジャケットのようである。このページの一番下で紹介している「雨/つばめのように」のカップリングレコードに後で買い替えたほどである。B面は、ラニエリの曲。




雨(日本語) 69年
愛の太陽
「雨」の日本語ヴァージョン。「恋よまわれ」は日本語にピッタリ合うが、「雨」は、日本語のノリがよくないと思われる。この曲は、「ヘイ・ジュード」と同じように、オーケストラの演奏版で知り、「いい曲だなあ、だれの曲だろう。」と思っていた。後でオーラの曲であることを知った。B面は68年の曲で、イタリア語で歌っている。




ズン・ズン・ズン 69年
消え去る想い
オーラの曲で一番楽しい曲。この曲は、シルヴィ・バルタンがフランス語でカヴァーしている。シルヴィ・バルタンでいえば、「男の子のように」タイプの曲か。この曲も「ナポリは恋人」同様、オーラを知らない人でもどこかで聴いたことがある、と思うはず。B面は「雨」の作詞・作曲コンビによる曲。




落葉の恋 69年
「ズン・ズン・ズン」とは対照的な、しみじみと歌い込んだ曲。B面は緊迫感のある佳曲である。




ロマンティコ・ブルース 70年
めざめ
第20回サン・レモ音楽祭入賞曲。このレコードは、「世界の国からこんにちは」の万国博覧会来日記念盤である。




つばめのように 70年9月
愛はひととき
ラジオのヒット・チャートを聴き始めたのが、この曲がチャートを下り始めた頃。この曲でオーラ・ファンになる。この曲と次の「コンドルは飛んで行く」が一番懐かしい。




コンドルは飛んで行く 70年12月
愛の花咲くとき
初めて買った洋楽で、最も思い出深いレコードである。ジャケットも懐かしい。この曲は、サイモンとガーファンクルの大ヒット曲である。S&Gが、案外あっさりと歌っているのに対し、オーラは感動的に歌い上げているので、オーラに軍配を揚げたい。B面の「愛の花咲くとき」は、実はオーラの曲のなかで一番好きな曲である。




薔薇のことづけ 71年4月
日曜はミサに
第21回サン・レモ音楽祭入賞曲。3拍子のゆったりとした出だしから、途中で4拍子のアップテンポの曲調に変わる。これもよく聴いた曲である。高音部のオーラの絞り出すような歌声がよい。




白いバラ 71年9月
羊飼の少女
「つばめのように」「コンドルは飛んで行く」「薔薇のことづけ」に比べて、ちょっと地味で、当時はそれほど好きな曲ではなかった。30年の年月を経ると好みも変化するものである。今ではいい曲と思うようになった。キャット・スティーブンスの曲で、原題は「墓に咲くバラ」という。




恋よまわれ 72年4月
愛はさだめ
第22回サン・レモ音楽祭入賞曲。この曲は、日本語ヴァージョンも好きで、テープレコーダに録音して、このレコードと同じくらい聴いていた。イタリア語と日本語、どちらもいける曲である。このとき、オーラはまだ23才。日本のヒット・チャート上位に食い込んだのはこの曲が最後だったと思う。



太陽のとびら 74年2月
しじゅうからのタンゴ
ローマ・テレビ・フェスティバル”カンツォニッシマ”1973-1974優勝曲。ちょっと顔つきが変わってきているのが気になる。このレコードは、B面の方が気に入っている。オーラらしい伸びやかな歌声が聴ける。




雨 73年
つばめのように
(「EP盤ポップス2」より再掲)

ジリオラ・チンクェッティという舌を噛みそうな名前は、中学生の頃に、頭に刷り込んだ名前なので、今でもスラスラと口に出して言えるが、記憶力が低下した今日では、覚えたとしても、1ヶ月後には忘れてしまうであろう。





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