くらやみ五段(暗闇五段)

七条  門   脚本
柳   柊二   絵
(寺田ヒロオ 原作)



発行日不明
コダマプレス
A面:うた「くらやみ五段」
   うた「くらやみなげの歌」
    ドラマ「黒の謎の男と箱根山の決闘!!」
B面:ドラマ「黒の謎の男と箱根山の決闘!!」
   
くらやみ五段
 作詞 岩井 よしはる
 作曲 金子 三雄
  うた 千葉 真一
     上高田少年合唱団
くらやみなげの歌
 作詞・作曲 金子 三雄
  うた 上高田少年合唱団
定価 290円


 

右下の写真が若き日の千葉真一



「週刊少年サンデー」に連載されていた「暗闇五段」(寺田ヒロオ)のテレビドラマのシート・レコードです。主演は千葉真一です。

テレビドラマの「くらやみ五段」は見たことがないので何とも言えませんが、このシート・レコードのドラマと同じようなものであれば、漫画の「暗闇五段」とは全く別物と考えた方がよいでしょう。普通、原作漫画がドラマ化され、シート・レコードが発売されても、シート本の絵は原作漫画が使われることが多いのですが、このシート本には、寺田ヒロオの絵が使われていません。テレビドラマが原作とあまりに違うため、寺田ヒロオが自分の絵を使うことを拒否したのでしょうか?

ドラマの内容は、主人公が盲目の柔道家というところだけ同じで、あとは探偵物語のようなお話です。原作漫画の、あの味わい深い清らかなお話とは似ても似つかぬ内容です。「火曜サスペンス劇場」で、弁護士やテレビキャスターが犯人を突き止めるため、探偵ゴッコをしますが、テレビの「くらやみ五段」もこれと同じようなものだったのでしょう。

寺田ヒロオの漫画をすこしご紹介しましょう。主人公の倉見五段(「くらみ」と「くらやみ」がひっかけてある。)が失明したのは、兄弟子の熊手が王者戦の道場代表になりたいばかりに、倉見を崖っぷちにおびきだし、王者戦から身を引かせようとしたところ、倉見が誤って崖から転落したためです。倉見は一命は取り留めますが、記憶と視力を失います。しかし、倉見は、絶望から立ち直り、懸命に努力し、目が見えなくとも別の道場から「暗闇五段」という名で王者戦の代表になります。「暗闇五段」は、主人公の人格形成、発展を主眼として書かれた教養小説の漫画版のような作品です。(2001.3.30記)



倉見が崖から転落したシーン。女性は道場主の娘オニ姫さん。「週刊少年サンデー」昭和39年第5号の扉
                     

−古い漫画のレコードなど−

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