美しきチャレンジャー

小形 啓子 原作漫画
国際放映株式会社 制作・著作
TBSテレビ 



昭和46年

日本ビクター株式会社

A面:美しきチャレンジャー
B面:恋のゆくえ

 作詞 岩谷 時子
 作曲 筒美 京平
  うた 新藤 恵美
     
定価 400円



 


小鹿みどりと高峰コーチ「現代のスポーツ、ボウリングは、今やオリンピック種目に加えられようとする動きすらある。このボウリングに青春を賭け・・・」というナレーションで始まるこのドラマは、昭和46年の4月から10月まで日曜日の夜7時30分〜8時に放送されました。このころの日曜日の夜は、「アタックNo.1」を見て、「美しきチャレンジャー」を見て、「おれは男だ!」を見るというパターンでした。(アタックNo.1の項の「表」参照。) 漫画は小形啓子で、週刊少女コミックにテレビ放送と同じ昭和46年に連載されていました。途中、漫画が吉森みき男に引継がれたようですが、このあたりの事情は承知していません。

「美しきチャレンジャー」は「サインはV」→「アテンションプリーズ」に続く番組で、「ペコちゃんポコちゃん」の不二家の提供でした。世はボーリングブームで我が町にもボーリング場ができ、テレビで「美しきチャレンジャー」を放送していた頃、初めてボーリングをやりました。ボーリングはそれまでおもちゃのゲームしかやったことがなく、ボールがあんなに重いものとは思いもしませんでした。

主人公小鹿みどり役の新藤恵美は、この番組ではロングヘアーのミニスカートで登場しました。前年の「姿三四郎」(竹脇無我主演)の乙美役では、着物を着て髪を結っていたので、そのギャップにびっくりでした。当時は、新藤恵美のファンでありながら、「美しきチャレンジャー」が特に面白かったという印象はありませんでしたが、今回改めて見て、子ども向けだがよくできているドラマだと思いました。一回見たら続きを見ずにおれない展開で、全29話を一気に見てしまいました。とても意地悪な同僚も出てきますが、ドロドロ、ジメジメしておらず、全体的にはとてもさわやかな作品に仕上がっています。

主題歌は新藤恵美本人が歌っています。ヒットメーカー筒美京平の曲で、流れるようないいメロディです。新藤恵美は、歌は本業ではありませんがなかなかのものです。岡崎友紀が自分のドラマのテーマソングを歌っていましたが、それといい勝負です。B面の「恋のゆくえ」はドラマとは関係のない曲にみえますが、歌詞に「私だけには小さなミスも許さない」という部分があるので、これによって、コーチ(森次晃嗣)とみどりの「恋のゆくえ」を歌っているのだなと分かります。この曲は南沙織によってもカヴァーされており、1972年発売のLP「早春のハーモニー」に収録されています。コーチとみどりの「恋のゆくえ」と書きましたが、ドラマでは、みどりがコーチにほのかに思いを寄せる程度で、しかも、コーチが非常にストイックなため、恋愛関係には発展しません。(子ども番組だから)
「魔女はホットなお年頃」・・・魔女でキツネのコン子の物語
新藤恵美は「美しきチャレンジャー」の前に、「魔女はホットなお年頃」(原作竹宮恵子:少女コミック連載)でも主役をやっていました。「美しきチャレンジャー」のあとでは、「どうなってるの!?」(昭和52年)で中山仁のいい奥さん役をやっていました。しかし、新藤恵美はもっと主役級で活躍してほしかった女優さんの一人です。歌手としてレコードも何枚か出していますが、1曲でもヒットがあれば女優としての展開も違っていたことでしょう。昭和46年頃は、歌手の低年齢化、アイドル化が進んでいたため、歌手デビューには時期が悪く、これより3年くらい前にデビューしていれば、と惜しまれます。新藤恵美がテレビで歌っているのを見たことのある人があれば、どんな感じだったか教えてください。

ドラマでは、魔球の練習のしすぎで右腕が腱しょう炎になり、左に転向します。(最終的には、右腕も治り、ゲームの状況によって両手を使い分けるようになります。とても便利なことです。) 新藤恵美のボールを投げるポーズは、左投げのときでも、右投げにくらべてまったく遜色ありませんでしたが、きっと相当練習したんでしょうね。「もともと左利きだったのでは?」と疑いたくなるくらい左投げのポーズもきまっています。(2005.7.3記)

−古い漫画のレコードなど−



                     

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